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スポット展示「鹿児島県・日光神社の若い女面」(会期:2月4日~3月5日)

スポット展示「鹿児島県・日光神社の若い女面」
平成29年(2017)2月4日(土)~3月5日(日)

 和歌山県立博物館でただいま開催している企画展「有田川中流域の仏教文化―重要文化財・安楽寺多宝小塔修理完成記念―」(会期:1月21日~3月5日)では、有田川町上湯川の日光山の山中にあって、明治時代に廃絶して今は小祠のみが残る、日光社について紹介しています。
 和歌山県立博物館の収蔵品の中に、面裏に「享禄三年/十一月日/日光神常住/蛭牟田神祇史/光䂓/宇スニク」と記された、「日光神」に奉納された若い女面があります。これは、詩人・教育者・民俗芸能研究者であり、民間仮面の収集に努めた乾武俊氏から、平成27年度に寄贈を受けた227面の仮面のうちの一つです。
 最新の研究では、この銘記にみられる「日光神」については、蛭牟田(ひるむた)氏が神官を務めた鹿児島県曽於市にある日光神社のことを指すことが明らかになっていますが(大河内智之「乾武俊氏の収集仮面について―中世在銘資料の紹介とともに―」(『和歌山県立博物館研究紀要』20、2014年)、それ以前は、和歌山県の日光社の中世の景観を描いた日光社参詣曼荼羅に、神事を行う巫女が象徴的に描かれていることなどから、同社の伝来資料の可能性が検討されてきた経緯があります(乾武俊『能面以前―その基層への往還―』〔私家版、2012年〕、和歌山県立博物館編『高野山麓 祈りのかたち』〔2012年〕)。
 この仮面を寄贈された乾武俊氏は、平成29年1月16日にご逝去されました(享年95歳)。和歌山県の日光社についての展示を行うこの機会に、乾氏追悼の思いを込め、鹿児島県の日光神社よりはるばる伝来した仮面をご紹介します。

 会場:和歌山県立博物館2階学習室スポット展示コーナー
 開館時間:午前9時30分~午後5時
 入館料:無料(ただし、常設展示室・企画展示室へ入室される場合は入館料が必要)
 出陳資料:若い女面(享禄3年〔1530〕) 1面 和歌山県立博物館蔵

曽於市日光神社伝来若い女面 日光神社伝来若い女面面裏
左/若い女面 享禄3年(1530) 和歌山県立博物館蔵
右/若い女面の面裏墨書
 面裏に「享禄三年/十一月日/日光神常住/蛭牟田神祇史/光䂓/宇スニク」と記された若い女面で、蛭牟田(ひるむた)氏が神官を務めた鹿児島県曽於市の日光神社伝来資料。彩色は大きく剝落するが、様式が固定化する以前の中世女面らしい、茫(ぼう)とした、放心したような表情に優れる。神事で使用された可能性がある。 
  
曽於市日光神社
鹿児島県曽於市 日光神社

日光社参詣曼荼羅の巫女
参考:日光社参詣曼荼羅に描かれた巫女





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