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「広浦往古ヨリ成行之覚」を読む(2)―宝永4年の津波―

前回に続いて、「広浦往古ヨリ成行之覚」を読んでみたいと思います。

前回のコラムでは、広浦の変遷について、出漁先の不漁が原因で、
広浦の家数・人数が減っていったという状況を紹介しました。
広浦の変遷を語るうえでは、そのほかにも大きな出来事がありました。
それは宝永4年(1707)10月4日に起きた地震・津波です。

D3A_9653.jpg

(本文)
一宝永四年亥高浪ニ而、広浦家居四百軒余流失
 仕候、人数も夥敷流失仕候付、残り家数六百軒斗りニ
 相成り、水主人数相減申候ニ付、水主米割符仕候処、
 壱人前本役ニ而三拾匁相納、毎年皆上納仕候、右貞
 享年中遠州灘之難舟と宝永年中高浪と
 此両度之難ニ而広浦家数人数夥敷減少仕候付、
 御水主米難渋之基ハ此自分より出来仕候、然共享
 保十六亥年迄ハ毎年御高之通、皆上納仕候、

(内容)
宝永4年(1707)の津波で、広浦の家が400軒あまり流失し、多くの人が亡くなった。
残りの家数も600軒ばかりになり、水主の人数も減ってしまったので、
水主米の負担を割り振ったところ、
一人につき30匁納めることになったが、皆納めることができた。
貞享年中(1684~88)に、遠州灘(静岡県沿岸)で船が難破したこと
また宝永4年の津波もあり、
この二回の惨事のために、広浦の家・人は夥しく減った。
水主米を支払うことが難しくなった原因は広村に原因がある。
しかし、享保16年(1731)までは毎年決まった額の水主米を支払ってきた。

D3A_9654.jpg

(本文)
一宝永四年亥十月四日而高浪ニ而寛文年中御普請ニ而出
 来仕候広浦波戸場も打崩レ、湊形チモ無之様ニ
 相成申候、是又御水主米難渋之基ニ而御座候、右
 波戸場有之節ハ、諸国廻舟入津多く、諸商内
 繁昌仕候故、問屋・船宿、其外舟手かゝり合之稼
 仕候者たちへ、里方支配之者ニ而も、又ハ他村ヨリ入込候
 者ニ而も、其相応御水主米役銀相勤セ申候得者、高浪後
 者、諸国廻舟入津無之候故、自然と浜方所稼之
 者も絶申候、

(内容)
宝永4年(1707)10月4日の津波で、
寛文年中(1661~73)に完成した広浦の波戸場も打ち崩れ、
港は跡方もないようになってしまった。
これも水主米を支払うことが難しくなった原因である。
波戸場があった時は、諸国からの廻船が多く寄港し、
色々な商売が繁盛していたので、
問屋・船宿、そのほか船に関わって商売する人たちへ、
広浦の里方の人(広の内陸部に住む人)も、また他所から入ってきた人へも、
それ相応の水主米の負担を勤めてもらっていた。
宝永4年の津波以後は、諸国からの廻船が港に入ることもなくなり、
自然と広浦の浜方の人(広の沿岸部に住む人)の稼ぎもなくなってしまった。


以上、宝永4年10月4日に広浦を襲った津波の被害を紹介しました。
それほど詳しく触れられていませんが、津波により400軒流失したこと、
波戸場が崩れ、廻船の寄港もなくなったことなど、
その被害状況とその後の影響がわかります。

そういった事情もあり、ますます広浦は衰退していったと述べています。
前回のコラムでも記したように、この記録は広浦の窮状を述べて、
水主米の減免を勝ち取るために訴えた内容の古文書でありますので、
津波の被害を蒙ったことは事実として、その被害規模や、その後の衰退ぶりが
どこまで事実を繁栄しているかは注意が必要です*。
 *被災した家屋数などは古文書により若干異なります、
  この点は次回に触れたいと思います。

ただ、このような状況もあり、広浦では波戸場の修築計画が持ち上がることになります。
その話はまた次回に。
                                      (学芸員 坂本亮太)

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