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スポット展示「お経のウラ」

スポット展示「お経のウラ」
平成24年(2012)12月22日(土)~平成25年(2013)2月8日(金)
会場:和歌山県立博物館2階 文化財情報コーナー
*無料でご覧いただけます。

 和歌山県立博物館2階で開催しているスポット展示では、平成24年度は「文化財のウラ、見ませんか?」をテーマとしています。今回の展示では、お経のウラに注目します。
 巻物になっているお経のオモテには、お経の文章が墨で書写されたり、木版で印刷されたりします。一方、何もないように思われるお経のウラ(紙背)には、そのお経に関する情報が表されることがあります。とくに、そのお経を寺院や神社が所有していることを表すために、花押(サイン)が記されたり、印章(ハンコ)が捺されたりします。今回は、お経のウラに「紀州池田庄金剛寺常住」という黒印が捺されたものを紹介します。
紀州池田庄金剛寺常住印


大般若経とは—最大の経典—
 大般若経は、正式には「大般若波羅蜜多経」といい、他の経典を圧倒する全部で600巻という分量があります。題名は、サンスクリット語の「智恵(知恵)の完成」という言葉を、漢字で音訳したものです。その智恵とは、全ての存在は「空」であると悟り、形あるものにとらわれないことを意味します。そこから転じて、様々な災難を取り除く功徳がある経典として、人々の信仰を集めました。県内では、南北朝・室町時代から江戸時代にかけて寺院や神社で所蔵されるようになり、100組以上の経巻が現在も各地に残されています。

金剛寺の大般若経
 「紀州池田庄金剛寺常住」とは、池田荘の金剛寺にずっと納めておくべき品物という意味です。この金剛寺とは、現在の紀の川市中三谷にあった寺院です。秀吉の紀州攻めなどで衰退してしまい、今では残っていません。平安時代後期に書き写され、黒印が捺されて、金剛寺に納められていた大般若経は、600巻のうち、多くの巻が残ったようですが、600巻というまとまりは失われ、ちりぢりになって他の場所に移されました。142巻分が新潟県の3つの寺院に分けて納められているほか、東京都・石川県・奈良県の美術館・図書館などにも所蔵されています。今回展示している2巻は、どちらも県立博物館が所蔵している資料です。

スポット展示お経のウラ

☆参考:お経の「ウラ」にみられる様々な情報(写真:紀の川市・大善寺所蔵大般若経)
【裏印】左は松笠(松ぼっくり)の形、右は梵字をデザインした形をしています。所有者のマークを黒印にして、お経の「ウラ」に捺しました。
お経のウラ裏印1 お経のウラ裏印2
【継目の裏書】紙の継目の上に文字を記して、紙がぬきとられないようにしています。
お経のウラ紙継裏書き(1)
【裏花押】このようなサインを、お経の「ウラ」に記すこともありました。
お経のウラ紙継裏書(2)
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