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ミュージアムトーク4回目(箱と包みを開いてみれば)

本日、7月1日は、企画展「箱と包みを開いてみれば―文化財の収納法―」の
4回目のミュージアムトーク(展示解説)がおこなわれました。

ここのところ、朝から不安定な天気で、激しい雨が降った時間もありましたが、お昼前からは晴れたり曇ったり…。トーク直前には、晴れ間もみえ、トークへの参加者は、7名ほどでした。

例の通り、質問に受け答えしながらの、ゆったりとしたトークとなりました。

トークの風景はこんな感じです。
20120701トーク1 20120701トーク2
20120701トーク3 20120701トーク4
(画像をクリックすると拡大します)

ご参加いただいたみなさま、お忙しい中、お付き合いくださり、ありがとうございました。

トーク終了後は、
「太巻きにすると、やっぱり古い箱は使えなくなるんですか?」
というご質問をいただきました。

「太巻き」とは、近年、文化財を修理した際などにおこなわれる新しい収納法です。

巻物(まきもの)や掛軸(かけじく)では、絵や書など、大切な本紙(ほんし)の部分を内側に丸めて、軸に巻き取って収納します。しかし、巻き取る軸の部分が細いと、本紙の部分が小さく丸められることとなり、丸めたあとや、折れ目がついてしまいます。そのため、近年修理をした文化財などで、傷みの激しいものは、「太巻き」という太い軸を、本来の細い軸に取り付けて、意図的に太くして巻き取るようにする場合があります。こうすることで、本紙の部分がゆるやかに丸められることとなり、傷みにくくなるのです。

DSC00222[1]
太巻き1 太巻き2
(画像をクリックすると拡大します)

ご質問にあるように、たしかに、「太巻き」にすると、修理する前の軸よりも太くなるので、たいていは、もともとの箱に入らなくなり、新しい箱に収納することになります。そのため、箱が二つになってしまい、保存には不便になりますが、博物館では、そうした古い箱とともに保存するようにしています。こうした箱が二つになるというリスクを考えると、どんな文化財でも太巻きにすれば良いというわけではないのですが、絹に描かれた古い仏画などには、巻くことによる文化財の傷みを少なくする、よい方法です。すなわち、中に収納する巻物や掛軸といったメインの文化財を長く保存していくために、こうした新しい収納法が採用されるわけですが、ももちろん、それを収納する箱も、大切な文化財の一部であることに変わりはありません。使わなくなったから、古くなったからといって、安易に箱を捨てたりしてしまわないことも、文化財を全体として守る取り組みの一つといえるでしょう。

このような、文化財の収納法に関する小さな豆知識なども、トークではお話ししていきたいと思っています。


さて、次回以降のトークは残すところ、あと2回です。

7月7日(土)、7月15日(日)

時間は、7月7日は、14時から1時間程度
7月15日は、13時30分から1時間程度を予定しています。

ぜひ、ふるってご参加ください。(学芸員 安永拓世)

企画展 箱と包みを開いてみれば―文化財の収納法―
和歌山県立博物館ウェブサイト
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