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安楽寺別当祐聖置文(館蔵品1016 紀伊国名草郡田屋村森家文書のうち)

安楽寺別当祐聖置文(館蔵品1016 紀伊国名草郡田屋村森家文書のうち)田屋村(現在の和歌山市田屋)に居住した森家に伝来した文書です。当館で所蔵するのは6巻(6点)で、ここで紹介するのはそのうちの鎌倉時代の文書1点です。(前半)  (後半) (裏書)※画像はいずれもクリックすると拡大します。【釈文】記置坪付之事  合安楽寺垣内 弐段堂免也、此内〈壱段ハ/堂敷也〉小者〈字藤井/買得ナリ〉〈東限地類、南限大...

熊野詣雑事書状(館蔵品1118)

熊野詣雑事書状(館蔵品1118)今回紹介する文書は、これまで展示でも、活字でも紹介したことのないまったくの新出文書です。【釈文】被仰下之旨謹奉候了、指事不候々上、連日忩忙之間、細々不参入言上候、尤恐思給候、抑熊野御幸中将殿御供奉間事、付内外察申候、田部御宿雑事等事、御注文請預候了、彼御宿辺如法立針之地口入事候、年来仰付梅原法橋行湛候、彼行湛代官日来在京明暁罷下候也、仍御注文即下給候了、万方指合纏頭無極...

紀武光畠地宛行状(館蔵品992)

紀武光畠地宛行状(館蔵品992)【釈文】武光(花押) 被充下畠之事  合七段者〈在所者神宮有真郷/之内一識進退之畠/也〉右之畠者、国造雖為知行神前郷之善左衛門尉依有奉公之子細、永代被下処也、然上者、向後向公方弥可抽忠節者也、仍御書下如件、          御使村垣因幡守 享禄四年〈辛卯〉十二月吉日 調富  善左衛門尉※『和歌山市史』第4巻(戦国時代(一)-145号)に、神前文書として掲載されています。 当...

藤原祐長絹貢進状(館蔵品374)

藤原祐長絹貢進状(館蔵品374)(藤原祐長絹貢進状) ※クリックで画像は拡大します【釈文】進上  上品八丈絹拾疋右紀伊国名草郡宇治保司、如本為保司為執行、所進上如件、   天治二年四月三日 散位藤原「祐長」天治2年(1125)、宇治保(和歌山市宇治)保司であった藤原祐長がこれまでの通りの役職につくため、八丈絹10疋を国衙に進上した文書です。戦国時代に鷺森御坊を中心に発展する「宇治」という地域は、平安時代には...

顕如書状写・教如書状写(館蔵品565)

顕如書状写・教如書状写(館蔵品565)館蔵品の教如像とまとまって伝えられた、顕如と教如の書状の写です。教如像については、常設展で展示したり、他館へ貸し出したりと紹介することはあったのですが、2通の書状についてはこれまであまり取り上げられることがありませんでした。教如像については、文化遺産オンラインで画像と解説がご覧いただけます。教如像↑クリックで文化遺産オンラインのページへ移動します。  (顕如書状写...

スポット展示「疫病平癒の霊験仏 ―杉原薬師寺の薬師如来坐像と弘法大師伝承―」(5月16日~6月21日)

スポット展示疫病平癒の霊験仏 (えきびょうへいゆ の れいげんぶつ)―杉原薬師寺の薬師如来坐像と弘法大師伝承―会期:令和2年(2020) 5月16日(土)~6月21日(日)会場:和歌山県立博物館 2階学習室スポット展示コーナー 現在、新型コロナウイルス感染症が世界に広がり、市民生活にも大きく影響を及ぼす未曾有の事態となっています。 歴史的には人間社会は常に疫病(えきびょう)の脅威にさらされ続けており、現代の感染症対...

掃部太郎畠地売券(館蔵品622 紀州本・川中島合戦図屏風 下貼文書のうち)

掃部太郎畠地売券(館蔵品622 紀州本・川中島合戦図屏風 下貼文書のうち)和歌山県立博物館が所蔵する資料として、紀州本・川中島合戦図屏風があります。この屏風では、武田信玄と上杉謙信とが一騎打ちする場面を描くものとしてよく知られており、図版などでもしばしば取り上げられています。実は、この紀州本・川中島合戦図屏風を修理した際に、大量の下貼文書が見つかりました。そのなかに、一点のみですが中世文書が見つかっ...

加納信員軍忠状写(館蔵品1055 紀伊藩士加納家資料のうち)

加納信員軍忠状写(館蔵品1055 紀伊藩士加納家資料のうち)今回は少し違った角度の史料をご紹介します。紀伊藩士に、加納(大隅守)家という家があります。そのご子孫のかたより寄贈されたもののうちの一つです。加納大隅守家は、江戸時代初期には禄高2000石で、後に加増されて、明治2年(1869)には4500石となり、紀伊藩のなかでも上級藩士に相当する家臣です。和歌山城下町の絵図などによると、加納(大隅守)家は和歌山城の東側...

室町幕府執事高師直施行状(館蔵品1066)

館蔵品1066 室町幕府執事高師直施行状【釈文】兵庫頭入道明意申、紀伊国楠見郷地頭職〈守時跡〉事、任去康永元年七月七日御下文之旨、湯浅八郎左衞門入道相共、可被沙汰付明意代之状、依仰執達如件、  康永四年七月九日 武蔵守(花押)    藤並彦五郎入道殿【内容】この文書は、室町幕府執事・高師直(?~1351)が康永4年(1345)7月9日付けで有田郡藤並荘(有田川町藤並)に拠点を有した藤並彦五郎入道(正)に宛てた文書...

明恵上人夢記断簡(館蔵1065)

館蔵品1065 明恵上人夢記断簡明恵は承安3年(1173)、石垣荘吉原村(有田川町吉原)に生まれました。父は平重国、母は湯浅宗重の娘です。明恵は特に戒律を重視し、仏教の改革に努めたことで知られています。明恵にとって夢は宗教体験そのものであり、夢を仏の世界からのメッセージと確信していたため、丁寧に夢の内容を記録しています。それが「夢記」と呼ばれる一群の書です。夢記は現在、建久7年(1196)から寛喜2年(1230)に...

畠山稙長書状・丹下宗衒書状(館蔵品1006)

館蔵資料のうち、特にまだ図録等で紹介できていない中世文書について随時紹介していたきたい思います。館蔵品1006 畠山稙長書状・丹下宗衒書状戦国時代に紀伊国守護をつとめた畠山稙長(1504~45)とその奉行人丹下宗衒の書状2通を一巻にしたものです。(1 畠山稙長書状)覚悟之趣、厳重被」申事、尤祝着候、就其」両三人一紙感悦候、」従是モ三人同前申、」弥此時入魂肝要候、」猶丹下備後入道・曽我」治部可申候、恐々謹言、...

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