昨日(29日)、茨城史料ネット事務局・茨城大学人文学部教授の高橋修先生から、「東日本大震災 文化財・歴史資料の救出・保全活動の現場から」というテーマでご講演いただきました。30人あまりの参加がありました。講演会はこんな感じです。 講演の内容は、①3.11の東日本大震災当日に経験したこと。②レスキュー活動の母体となった茨城大学中世史研究会が行った初期対応(その中心は情報収集と現地踏査)。③3か後ぐらいになると、...
今日(28日)、特別展「災害と文化財 ―歴史を語る文化財の保全―」が開幕しました。昨年(2011年)9月の台風12号は、和歌山県域にも甚大な被害をもたらしました。また、近い将来、東海・東南海・南海地震の起こる可能性が濃いといわれています。こうしたなかで、この特別展は地域に残されている文化財(歴史遺産)を守り、未来に残していくためにはどうすればいいか、みなさんととも考えていこうとするものです。 (画像をクリ...
コラム:災害に耐えた奇跡の仏像が語りかける歴史 阿弥陀如来立像(江戸時代・那智勝浦町保管) 拾得された部品 平成23年9月、県内各地に大きな爪痕を残した台風12号による記録的豪雨によって、那智勝浦町の那智川流域では大規模な洪水が発生し、那智大滝周辺をはじめ、市野々、井関、川関の集落の景観が一変する甚大な被害が生じた。ただちに行われた警察や消防、自衛隊、町等による救援や捜索、復興の作業の中では、流出した...
スポット展示 オモテ(面)のウラが語るもの―和歌祭・面掛行列の仮面から―会 期 平成24年4月28日(土)~6月21日(金)会 場 和歌山県立博物館2階スポット展示コーナー(和歌山市吹上1-4-14)開館時間 午前9時30分~午後5時入 館 料 無料(ただし、常設展示室・企画展示室へ入室される場合は入館料が必要) 県立博物館2階で開催しているスポット展示では、平成24年度は「文化財のウラ、見ませんか?」をテーマ...
台風12号新聞記事一覧へ→〔更新情報〕 2011年9月に和歌山県域を襲った台風12号によって、指定・未指定にかかわらず、貴重な文化財も大きな被害を受けています。 特別展の開催にあたって収集した、和歌山県域の文化財を中心とした台風12号による被害に関わる記事や被災文化財のレスキュー活動に関わる記事などの一覧を現在作成中です。近日中には、公開したいと考えています。(4月22日)*和歌山県域の文化財を中心とした台風12...
事業名:「さわれる資料を活用した博物館のユニバーサルデザイン化事業」(平成23年度文化庁文化遺産を活かした観光振興・地域活性化事業採択)事業者:和歌山県立博物館施設活性化事業実行委員会(委員長:高瀬要一、委員:藤本清二郎、中村貞史、中島暁子)協力:和歌山県立和歌山工業高校、和歌山県立和歌山盲学校、和歌山県立紀伊風土記の丘、和歌山市教育委員会、那智山青岸渡寺、日本点字図書館)事業の内容 和歌山県立博物...
今回は和歌山の村の様子ではありませんが、絵から、たたかう村の様子を見てみたいと思います。むかしの村人たちのたたかいの様子といっても、なかなかイメージしづらいのではないかと思います。ただ、幸い当館には絵で村人たちのたたかいの様子を描いたものが、いくつか寄託・所蔵されています。そのうちの二つを紹介します。川中島の戦いは武田信玄と上杉謙信が、5回にわたって川中島(長野市)で戦った戦いです。当館が所蔵する...
災害記念碑一覧 地震・津波碑一覧→ 洪水碑一覧→(更新情報) 先人たちは、襲ってきた巨大津波を忘れないため、海沿いには津波の記念碑を建てました。記念碑には、犠牲者の供養を目的とするもの、どこまで津波が来たかを示す水位を記したもの、来襲した津波の様子を記して津波に対する警告を発したもの、などがあります。一方、川沿いには、河川の氾濫を忘れないため、洪水の記念碑が建てられています。こうして先人たちが残...
海南市に位置する古刹願成寺。(願成寺)久寿2年(1155)、熊野と関わりの深い僧湛慶が紀貞正から土地をもらい、山林荒野を開いて建てた寺院です。願成寺周辺の村々では、南北朝時代~室町時代にかけて、人足役(労働で納める税)について争いごとが頻繁に起こっていました。最初の争いは、康暦元年(1379)に起こりました。願成寺とその領地(門前の村)は、三上荘重禰郷内にありましたが、願成寺領ではほかの重禰郷の村...