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新編道成寺縁起への道(5)

いよいよ12月12日の本番が迫ってきました。「和歌山大学学生による新編道成寺縁起発表会」が待ったなしです。前回9月22日の更新から後も、ストーリーの完成、作画と、作業が続いていました。11月30日、いよいよリハーサルを行いました。放課後に設定したためか、今時の大学生は忙しいようで参加できなかった人が多いのは残念ですが、4つのストーリー中、3つに発表してもらいました。恥ずかしいのかあまり声がでていない感じで、...

牛馬童子像は何を訴えているか

 (左)牛馬童子像 (中)頭部が破壊された姿 (右)発見された頭部   頭巾をかぶった修験者が、牛と馬にまたがるという、他に類例のない姿を見せる牛馬童子像。田辺市中辺路町の、近露地区にほど近い箸折峠の路傍に安置されている。隣の役行者像に明治24(1891)年の銘文があり、牛馬童子像も同じごろに造られたとみられる。像高55.2センチと、意外に小さい。 文化財としては新しいものかもしれないが、謎に満ちたその神秘...

和歌山大学学生が作成した新編道成寺縁起発表会

和歌山大学学生が作成した新編道成寺縁起発表会 平成22年(2010)12月12日(日) 13:30?15:30  主催:和歌山県立博物館 協力:和歌山大学教育学部 会場:和歌山県立近代美術館(博物館となり)2階ホール 安珍・清姫の物語で著名な道成寺縁起。熊野への旅の途中、宿を借りた安珍という僧が清姫に恋(れん)慕(ぼ)され、うそをついて逃げ出したものの、次第に蛇の姿となって追いかける清姫に追いつかれ、道成寺の鐘の中に逃げ込...

職場体験学習(高積中学校2010)

先週は、展示替えでしたので、職場体験学習の受け入れはできませんでしたが、通常通りの博物館にもどった今週は、和歌山市立高積中学校の2年生の生徒2名が、11月17日から18日までの2日間、職場体験学習の一環として、博物館のしごとをお手伝いしてくれました。職場体験学習の受け入れも、今年は、これで7校目。昨年は、新型インフルエンザの影響などで、職場体験学習が中止になった中学校もあったのですが、今年は、毎週のように順...

「笠田高等女学校を思う」

和歌山県立博物館友の会マイミュージアムギャラリー第22回展示 「笠田高等女学校を思う」【出 陳 者】 松山 艶子【展示期間】 平成22年11月20日(土)?平成23年1月21日(金)【出陳資料】 校章バッジ・女子挺身隊ワッペン(昭和時代)【資料をめぐる思い出】「九度山町出身の私は、国民学校(尋常小学校)を卒業後、和歌山県立笠田(かせだ)高等女学校に通うことになりました。 バッジは、その女学校のものです。中央に「笠」、...

企画展「「文化財」の基礎知識」の展示解説を行いました。

11月13日から、企画展「「文化財」の基礎知識―緊急アピール・文化財の盗難多発中!」が始まりました。最初の日曜日の14日、一回目の展示解説を行いました。 この企画展ではまず、文化財とは何かということを有形文化財(絵画・彫刻・工芸品・考古資料・書籍典籍・古文書・歴史資料・建造物)を中心に、資料を通じてお伝えしています。そしてそれら文化財を狙った盗難事件が頻発していることを鑑み、世界遺産熊野古道のシンボル牛...

スポット展示「紅葉狩り(もみじがり)」

博物館の所蔵品のなかから数点を取り上げて、約1か月ごとのテーマに合わせて無料で公開する「スポット展示 季節のしつらい」。今年(2010年)の5月からスタートしたスポット展示については→こちらをご参照ください。7回目の今回のテーマは紅葉狩り(もみじがり)【会期:2010年11月13日(土)?12月5日(日)】(画像をクリックすると拡大します) 10月も下旬になると、いよいよ秋も終わりです。冷え込む日が増え、木々の葉も色づ...

フォトコンテスト(2010)入賞作品決定!

 企画展「「文化財」の基礎知識」オープンの今日、同時開催のフォトコンテスト「紀州の歴史を感じる風景」も開幕しました。博物館と博物館友の会が主催するフォトコンテストは、昨年に引き続き2回目でしたが、今年は、総数28点の応募がありました。たくさんのご応募、本当にありがとうございました。心より御礼申し上げます。 さて、入賞作品は厳正な審査の結果、9点が選ばれました。作品は博物館のエントランスホールで展示して...

展示替え休館のお知らせ

特別展「京都・安楽寿院と紀州・?あらかわ?」終了にともなう展示替え作業及び館内施設点検のため、下記期間は全館休館します。11月8日(月)?11月12日(金)なにとぞご協力のほど、お願いいたします。...

特別展は今日で閉幕しました

今日(7日)、午後1時30分から、最後のミュージアムトークを行い、16人の方に参加していただきました。 (ミュージアムトークの様子) 今日で、特別展「京都・安楽寿院と紀州・?あらかわ? ―木食応其を支えた僧・覚栄の事績を中心に―」は閉幕しました。多くの方々にご来館いただき、本当にありがとうございました。 県立博物館では、今後も地域に残る資料をもとに、和歌山の豊かな歴史をみなさんに紹介します。 なお、特別展...

「文化財」の基礎知識 主な作品の紹介

 【熊野古道のシンボル牛馬童子像の切断された頭部】こちら  →緊急アピール・文化財の盗難多発中!注目資料(1)【千光寺本堂に散乱していた盗まれた仏像の部品】こちら→緊急アピール・文化財の盗難多発中!注目資料(2)【未だ発見されていない浄妙寺の重文仏像】こちら→緊急アピール・文化財の盗難多発中!注目資料(3)【狙われ盗まれた中津川行者堂の文化財】こちら→緊急アピール・文化財の盗難多発中!注目資料(4)・...

緊急アピール・文化財の盗難多発中!注目資料(4)

【狙われ盗まれた中津川行者堂の文化財】 紀の川市中津川の山中に、葛城修験の重要拠点で、近世まで聖護院の直轄寺院であった中津川行者堂(極楽寺)があります。中津川行者堂。麓の集落から、かなり離れた山中にある。 平成2年(1990)9月、平安時代後期の阿弥陀三尊像(和歌山県指定文化財)や、不動明王坐像など仏像六体が盗まれました。阿弥陀三尊像は、脇士の観音菩薩・勢至菩薩が跪坐(正座のような座り方)する、貴重な...

緊急アピール・文化財の盗難多発中!注目資料(3)

【未だ発見されていない浄妙寺の重文仏像】 浄妙寺本堂(重要文化財・鎌倉時代)にはかつて、鎌倉時代に慶派仏師によって造像された薬師三尊像(重要文化財)とともに、この同様に重要文化財に指定される十二神将立像と、四天王立像(鎌倉時代・江戸時代、未指定)が安置されていました。かつての安置状況を伝える古写真 ところが平成6年(1994)11月18日、この十二神将像のうちの六体が、四天王立像4体とともに盗まれ、現在も...

緊急アピール・文化財の盗難多発中!注目資料(2)

【千光寺本堂に散乱していた盗まれた仏像の部品】 千光寺本尊千手観音立像(左)と盗難現場に散乱していたその部品(右、今回の展示資料) 平成22年9月9日、橋本市史の編纂事業で、橋本市高野口町上中(かみなか)の集落にある千光(せんこう)寺(じ)の予備調査を行ったところ、本尊の千手観音立像が盗まれていることが判明しました。像高104.5?の仏像で、台座と光背も盗まれていました。 千光寺本堂(左)と堂内のようす(右)。...

緊急アピール・文化財の盗難多発中!注目資料(1)

【熊野古道のシンボル牛馬童子像の切断された頭部】 切断し盗まれた牛馬童子像頭部。平成22年8月、発見された。発見後、初公開。 牛馬童子像は、頭巾をかぶった高位の修験者が、牛と馬に同時にまたがった像で、花山法皇の熊野詣での姿をかたどったものと伝承されています。熊野古道・中辺路の途中、近露という集落の少し手前、箸折峠の路傍に安置されています。この像に隣接して安置される役行者像に明治24年(1891年)の銘があ...

7日に最後のミュージアムトークを行います(5)

 明後日(7日)、午後1時30分から、最後(9回目)のミュージアムトークを行います。(前回のトークの様子 賀和村絵図の前での展示説明) さて、これまで折りに触れ、今回の特別展ゆかりの地である、京都・安楽寿院や紀州・安楽川地域について、覚栄が活躍した時代を中心に、その歴史を紹介してきました。 最後に、安楽川の開発史を語るうえでは欠くことのできない安楽川井について、触れておきたいと思います。この安楽川井...

企画展 「文化財」の基礎知識―緊急アピール・文化財の盗難多発中!―

企画展 「文化財」の基礎知識―緊急アピール・文化財の盗難多発中!― (仮サイト)  和歌山県では近年、寺院や神社を中心に文化財の盗難が頻発しています。今年に入ってからはさらに増加する傾向にあり、文化財をいかにして盗難から守ればよいのかという、難しい問題に直面しています。 この企画展では難しい印象をもたれがちな「文化財」について、有形文化財を中心に、実際の資料を用い...

特別展「京都・安楽寿院と紀州・?あらかわ?」コラム(7・完)

安楽川に伝わる美福門院像 今回は、直接、覚栄とかかわるものではありませんが、京都・安楽寿院と紀州・?あらかわ?を結びつける興味深い資料を紹介したいと思います。 安楽川(紀の川市桃山町)にある旧家(奥家)には、18紀ごろの制作とされ、美福門院(1117?1160)と伝えられる肖像画が残されています。(伝美福門院像、個人蔵) 画面の上には巻き上げた御簾(みす)と帷帳(いちょう)が配され、画面に向かって左側には朱色...

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