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コラム 高山寺の文化財(5) 浦宏の考古学研究

  画像クリックで拡大します。左:蔵骨器(丸橋丘火葬墓出土) 右:鉄鉢(丸山古墳出土) )浦宏の考古学研究 昭和初年ころから、田辺地域では民間の研究者による考古学の調査・研究が行われるようになり、昭和6(1931)年には、湊村の元村長で文物に造詣の深かった佐山伝右衛門を会長として、紀南考古学会が設立された。佐山のほか、細尾栄一・竹中仁一・中村兵助・浦宏といった会の中心的なメンバーは、岩倉山遺跡・三...

コラム 高山寺の文化財(4) 熊楠の書いたはがき

  画像クリックで拡大します。左:大正8年11月27日付けはがき 右:大正10年10月8日付けはがき熊楠の書いたはがき 田辺に拠点を置いて活躍した博物学者・南方熊楠は、柳田国男や白井光太郎といった学界の著名な学者と交流を結んだことはよく知られているが、同様に地元のさまざまな人との色々なやりとりがあったことも忘れてはならない。 高山寺に所蔵されている熊楠に関わるいくつかの資料のうち、2枚のはがきがあ...

「和歌祭」が和歌山城下で開催されました。

  和歌祭・面掛行列のようす 去る5月18日、和歌山城下で「和歌祭」が行われました。和歌祭は、徳川家康を祀る紀州東照宮の春の例大祭です。いつもは東照宮がある和歌浦で行われますが、今年は、和歌山城再建50周年を記念した「城フェスタ」に協賛して、城下での開催と相成ったのです。 和歌祭では、社殿での神事ののち、神輿が御旅所に向かう際、神輿の後ろにさまざまな練り物がついて大行列を作りました。例えば山車、唐人、...

特別展「田辺・高山寺の文化財」開催中!(7)

  5月18日、京都大学大学院教授泉拓良さんを講師にお迎えして、記念講演会「縄文時代早期高山寺式土器(8000年前)の広がりとその文化」を開催しました。 考古学の学史や人物史を踏まえながら高山寺貝塚の学問上の位置付け、資料の重要性を、わかりやすくお話し頂きました。 ご聴講頂きましたたくさんのお客様に、心よりお礼申しあげます。(学芸員大河内) ★イベント情報→こちら ★図録の情報→こちら→特別展 田辺・高山寺の...

コラム 高山寺の文化財(3) さまざまな経典

  画像クリックで拡大します。左:大般若経 右:仏説阿弥陀経さまざまな経典 高山寺には、非常に多くの経典類が伝来している。平成4(1992)年から平成11年にかけて、高知大学の山本秀人教授を代表とした調査団により、それらの全般にわたる調査が行われ、70箱以上の経箱に経典類が収納・保管されていることが判明した。 大半は、江戸時代中ごろに住職をつとめた第10世・義澄や、明治時代後半の第15世・毛利清雅...

コラム 高山寺の文化財(2) 長沢芦雪の来訪

  画像クリックで拡大します。左:寒山拾得図(県指定文化財) 右:柳に烏図(県指定文化財)長沢芦雪の来訪 「天正の兵乱」(秀吉軍の南征)によって一時は荒廃した高山寺(当時は勧修寺もしくは願成寺と呼ばれていた)は、中興の僧・空増によって復興の道を歩み始めた。伽藍の整備が順次行われるのと同時に、江戸時代の中期以降、多くの書画が奉納されていることが、現存する文化財から確認することができる。 高山寺に伝来...

特別展「田辺・高山寺の文化財」開催中(6)

 本日は、列品解説「新出弘法大師坐像と聖徳太子立像」を学芸員大河内智之が講師を務めて行いました。25人ほどの皆様にご参加頂きました。会場の風景を撮影してもらうのを忘れましたので、画像はございません。かわりに、今日お話しした新出の弘法大師坐像についての大胆な仮説をご披露。 田辺の地は、弘法大師行状絵詞や高祖大師秘密縁起の「稲荷契約」の説話では、弘法大師が稲荷明神と出逢った場として登場します。その後東寺...

特別展「田辺・高山寺の文化財」開催中!(5)

 画像クリックで拡大します。 本日は、列品解説「芦雪画の魅力」を学芸員安永拓世が講師を務めて行いました。ご参加頂きました皆様、ありがとうございました。明日6日は「新出弘法大師坐像と聖徳太子立像」(講師:学芸員大河内智之)と題して、1時30分より行います。ゴールデンウィークの最終日、博物館でごゆっくりお過ごし下さい。 記念講演会「縄文時代早期高山寺式土器(8000年前)の広がりとその文化」は京都大学大学院...

特別展「田辺・高山寺の文化財」開催中!(4)

画像クリックで拡大します。 本日は、1時30分より列品解説「高山寺の考古遺物」(講師:副館長武内雅人)を行いましたところ、多くの皆様にご参加頂きました。ありがとうございました。 列品解説は、明日5日は「芦雪画の魅力」(講師:学芸員安永拓世)、明後日6日は「新出弘法大師坐像と聖徳太子立像」(講師:学芸員大河内智之)を、それぞれ1時30分から開催します。 記念講演会「縄文時代早期高山寺式土器(8000年前)の...

特別展「田辺・高山寺の文化財」開催中!(3)

 画像クリックで拡大します。 博物館講座「田辺・高山寺の魅力」を当館学芸課長竹中康彦が講師を務めて、開催致しました。ご来場の皆様、快晴の午後のひとときを博物館でお過ごしいただき、本当にありがとうございました。 なお、記念講演会「縄文時代早期高山寺式土器(8000年前)の広がりとその文化」は京都大学大学院教授 泉 拓良さんを講師にお迎えして、来る5月18日(日)、午後1時30分?午後3時の予定で開催致します。席...

特別展「田辺・高山寺の文化財」開催中!(2)

 今年度から、春・秋の特別展期間中の金曜日は、夜7時まで開館することになりました(入館は6時30分までにお願いします)。午後6時から、毎回イブニングトークという、約30分ほどの展示解説も行います。 お仕事帰りのちょっとしたひとときを、博物館でお過ごし下さい。職員一同、皆様の御来館をこころからお待ちしております。 博物館の会場では特別展「田辺・高山寺の文化財」が開催中です。初公開・秘仏の弘法大師像や、長...

コラム 高山寺の文化財(1) 聖徳太子孝養立像と弘法大師坐像

  画像クリックで拡大します。左:聖徳太子孝養立像(県指定文化財) 右:弘法大師坐像聖徳太子孝養立像と弘法大師坐像?高山寺創建にまつわる謎? 田辺市稲成町の会津川右岸の丘陵上に位置する高山寺は、真言宗御室派の寺院である。本尊は阿弥陀如来であるが、多宝塔に安置される聖徳太子孝養立像(県指定文化財)と、大師堂(御影堂)に安置される弘法大師坐像が、ともに古くから篤い信仰を集め、非常に大きな存在感を有してい...

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