「桑山玉洲のアトリエ」展のコラム11回目です。今回のコラムでは、玉洲の菩提寺(ぼだいじ)である和歌浦の宗善寺(そうぜんじ)に残されており、玉洲が集めた書画を貼り付けた「書画貼交屏風(しょがはりまぜびょうぶ)」をご紹介しましょう。 書画貼交屏風 伊藤蘭嵎・池大雅・韓天寿・桑山玉洲ほか筆(しょがはりまぜびょうぶ いとうらんぐう・いけのたいが・かんてんじゅ・くわやまぎょくしゅうほかひつ) 紙本...
本日、6月1日(土)は、13:30から特別展「桑山玉洲のアトリエ―紀州三大文人画家の一人、その制作現場に迫る―」の最後のミュージアムトーク(展示解説)がおこなわれました。団体の方々の入館と重なったため、参加者は50名ほどでした。トークの風景はこんな感じです。 (いずれも画像をクリックすると拡大します)これほど参加者の多いトークを担当するのは初めてのことだったので、文人画の小さな作品の魅力を十分に...
「桑山玉洲のアトリエ」展のコラム10回目です。今回のコラムでは、このたびの展覧会の直前に発見され、白浜の奇勝を描いた資料としても大変貴重な「鉛山勝概図巻」をご紹介しましょう。鉛山勝概図巻 桑山玉洲筆(かなやましょうがいずかん くわやまぎょくしゅうひつ)紙本墨画淡彩 1巻 縦33.3㎝ 横525.9㎝寛政5年(1793) 玉洲48歳 個人蔵この画巻は、ごく最近、新たに発見されたもので、今回が展覧...
「桑山玉洲のアトリエ」展のコラム9回目です。以前、このコラムで、玉洲が使っていた画材道具をご紹介しましたが、今回は、それとは別に伝来している玉洲が使ったとされる画材道具である「画材道具 (伝桑山玉洲所用)」をご紹介しましょう。(画像をクリックすると拡大します)画材道具 (伝桑山玉洲所用)(がざいどうぐ (でんくわやまぎょくしゅうしょよう))これは、和歌山市内の旧家から発見されたという画材道具で、外...
現在開催中の特別展、「桑山玉洲のアトリエ―紀州三大文人画家の一人、その制作現場に迫る―」は、6月2日(日)で終了いたします。残すところ、あと3日となりました。展示室の状況は、こんな感じです。(いずれも画像をクリックすると拡大します)玉洲が集めて学んだ中国の絵と、それに基づいて玉洲が描いた絵を、並べて展示しています。これらは、現在、別々の所蔵者が所蔵しており、約200年ぶりに再会を果たした資料といえま...