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盗難被害を受けた浄妙寺の文化財

 平成6年(1994)11月18日に盗難被害を受けた、有田市浄妙寺の文化財の所在情報についてご存じのことがありましたら、和歌山県立博物館へご連絡下さい。重要文化財については文化庁美術学芸課、和歌山県教育委員会文化遺産課への通報でも結構です。
 (和歌山県立博物館 電話:073-436-8670 FAX:073-423-2467 E-mail:admin@hakubutu.wakayama-c.ed.jp 担当 大河内)

◎盗難被害を受け未発見の重要文化財十二神将立像のうち6体浄妙寺の盗難された十二神将
◎後方に並ぶ四天王立像4体も盗難被害を受け、未発見(像高不明)
浄妙寺古写真薬師堂内部修理後

盗難被害を受けた牛蓮寺の文化財

【盗難被害を受けた牛蓮寺の文化財】
 平成23年(2011)の暮れごろに盗難被害を受けた、有田川町下湯川牛蓮寺の文化財の所在情報についてご存じのことがありましたら、和歌山県立博物館へご連絡下さい。
 (電話:073-436-8670 FAX:073-423-2467 E-mail:admin@hakubutu.wakayama-c.ed.jp 担当 大河内)

牛蓮寺1
大日如来坐像(牛蓮寺本尊)、像高約35㎝
本体、台座上部、光背が盗難被害。
牛蓮寺2
弘法大師坐像、像高約35㎝
本体及び台座が盗難被害。

【皆様へお願い】
 和歌山県では、平成22年(2010)から翌23年春に かけて、被害届が出されたものだけでも60件に及ぶ文化財の盗難被害が発生しました。また、それ以前やそれ以後も、文化財の盗難被害がやむことがありませ ん。そして、こうした盗難被害を受けた文化財のほとんどは、今も発見されないままとなっています。
 被害に遭った寺社や地域では、その地域の歴史そのものといってよい文化財の行方を思い、心労を重ねているのが実情です。こうした盗難被害を受けた文化財のうち、所蔵者よりご希望のあったものについて、その写真と基本データを、和歌山県立博物館のウェブサイト上に掲示しています。
 これらをご覧になって、もしお気づきの情報がありましたら、なにとぞ博物館にお知らせ下さい。善意の第三者のお手元にある場合も、なにとぞ、文化財の無事をお知らせいただきたく、心よりお願いいたします。 

その他の情報提供を求めている盗難被害文化財については[こちら]をご覧下さい。

スポット展示「兼定の刀と安定の脇指」(7月20日~8月31日)

スポット展示「兼定の刀と安定の脇指」

 近年の刀剣ブームの中では、これまであまり有名ではなかった刀工が作った刀にも、関心が持たれています。県立博物館では所蔵している91 点の刀剣類の中から、2振の江戸時代の刀剣を展示します。これらの刀剣の美しさを、ぜひ実物で鑑賞していただければと思います。

【展示資料】
1、刀 銘「和泉守兼定(いずみのかみかねさだ)」 1 口 (和歌山県立博物館蔵)
2、脇指 銘「大和守安定(やまとのかみやすさだ)」 1 口 (和歌山県立博物館蔵)
【 会 期 】平成28(2016)年7月20 日(水)~8月31 日(水)
【 休館日 】 毎週月曜日
【 会 場 】 和歌山県立博物館 2階 文化財情報コーナー
【開館時間】午前9時30分~午後5時(入館は閉館の30分前まで)
【 料 金 】無料(常設展・企画展は有料)

和泉守兼定 全景(JPEG)
刀 銘「和泉守兼定」(画像クリックで拡大します)
大和守安定 全景(JPEG)
脇指 銘「大和守安定」(画像クリックで拡大します)


第43回マイミュージアムギャラリー「赤い浴衣のおてんば娘」

和歌山県立博物館マイミュージアムギャラリー
第43回展示 「赤い浴衣のおてんば娘」
【出 陳 者】 藪田 紬
【展示期間】 平成28年8月6日(土)~8月31日(水)
【出陳資料】 浴衣  現代(20世紀)

【資料をめぐる思い出】
 「あんた、浴衣着て滑り台滑ってたなあ。」
 毎年近所の盆踊りの時期になると、母や祖母にいわれます。私は小さいころ、とても活発でよく動き回る、いわゆる「おてんば娘」でした。そんな私を少しでもおしとやかにしようと、祖母が選び、母が着せてくれたのがこの赤い浴衣でした。しかし母の思いも虚しく私は元気に走り回り、袖が汚れています。
 実はこの浴衣を着ていた記憶が私にはありませんが、大切に残してくれていたことに、家族の暖かみを感じます。私の「紬(つむぎ)」という名前も、着物に親しみのある母が付けてくれたものです。祖母と母の思いが紡(つむ)がれたこの浴衣を、私も大切にしたいと思います。
43-使用分web
(画像クリックで拡大します)

【学芸員(実習生)の一口メモ】
 浴衣の語源は、「湯帷子(ゆかたびら)」だと言われています。「湯帷子」は、平安時代に蒸し風呂でやけど防止や汗取りに使用されていたのが、室町時代になり、浴後に使用する身ぬぐいとして着用されるようになりました。そして桃山時代以降、盆踊りの際に祭礼着物として着られるようになり、それが「踊り浴衣」といわれ、いつとなく庶民の夏の着物に転じていきました。
 江戸時代、浴衣はさまざまな用途に再利用されていました。浴衣を裂いて鼻緒に代用したり、布が柔らかくなるとおしめや雑巾として使われました。さいごには竈の焚き物となり、その灰を肥料や染色の媒体、洗濯の洗剤として最後まで無駄なく使い切られていました。
 江戸時代の人々も、浴衣を大切にしていたことがうかがわれます。

※今回の展示は、平成28年度に和歌山県立博物館が受け入れた博物館実習生8名が作成しました。

博物館でお絵かき

企画展「きのくに人物百科-姿とことば-」が始まりました。

7月22日(金)~7月24日(日)の3日間、「博物館でお絵かき」のイベント行いました。
当館初の試みです。
どんな感じになるのか、来てくれるのかなど、いろいろと不安もありましたが、
多くの子どもたちに来ていただき、楽しんでもらえたようです。

7月23日(土)には、広瀬小学校の児童15名と校長先生に来ていただき、
お絵かき、ぬり絵をしてもらいました。

oekaki01-1.jpg  oekaki02-2.jpg

素材は各自選んでもらいましたが、徳川頼宣、明恵上人などが人気。
なかには蓮如上人を描く子もいました。
ぬり絵をする子、最初から自分で絵を描く子など様々です。

色塗りや絵を描くことで、普通なら見過ごしてしまうような絵も、
かなり細かい部分までじっくりと見てもらえたのではないかと思います。
明恵上人樹上坐禅像(模本)のぬり絵をしていた子は、
リスや鳥、香炉と煙などが描かれていることも知ってもらえたと思います!
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リス          数珠・香炉と煙

今回のイベントでは、絵を描いてくれたかたには、記念品として、
展示している肖像画(安藤直次・華岡青洲・明恵上人・徳川頼宣
・湯河直光・本居宣長)の缶バッジか、
カラフルな博物館のロゴ入り特製の缶バッジをプレゼントしています。
肖像画については、解説付き。

缶バッジ

お絵かきイベントは、会期後半の8月17日(水)~19日(金)にも行います。
ぬり絵の素材、クレヨン・色鉛筆・画用紙など、道具はこちらで準備していますので、
手ぶらでお越しいただけます。
8月にも、ぜひぜひ家族で、学校でお越しください。

平成28年度職場体験② 明和中学校

今年2回目の職場体験です。
7月5日(火)から7日(木)の3日間、和歌山市立明和中学校の生徒2名が職場体験に来てくれました。

まず初日は、恒例の朝礼での挨拶・自己紹介を終えたあと、館内の見学をしました。
展示室からバックヤードへと、普段見ることができないところも見学してもらいました。
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(博物館の温湿度管理について説明をうけています)

午後は、紀伊藩士の資料の整理で、調書作成。
1点ごとに資料のスケッチをとり、寸法を計測してもらいました。
物の用途、名称などわからないことだらけで、なかなか難しかったようです。。。
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2日目は、おもに白浜町内の古文書の撮影と収蔵庫の掃除。
また夏休みのイベントで配布予定の缶バッジの作成をしてもらいました。
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3日目は、おもに受付など来館者対応。
この日は中国からの団体が来ることになっていたので、
学芸員と一緒にその対応をしてもらいました。

今回は、担当学芸員が日替わりというイレギュラーな形になり、
職場体験に来てくれた生徒さんも、少し戸惑ってしまったかもしれません。
申し訳ありませんでした。

さて、職場体験3日間を終えて、感想を聞いてみました。
「ちょっと昔の巻物とか、仏像を博物館に持ってくるだけなのに、
トビラを何層にもしたり、くん蒸とかもしないといけなくて、
保管するには温度とか湿度を気にしないといけないから、めんどくさそうでビックリした。
裏でたくさんの人達が働いて、博物館が成り立ってると思ったら、すごいなと思った」
「三日間やって、これから役立ちそうなことがたくさんあったと思います。
これを活かして、これからいろいろなことをして、
いろいろなことに役立てられるようにしたいと思いました。
とても良い経験ができたと思います。」

2人とも3日間お疲れ様でした。
次来るときは(夏休みの宿題で来るそうですが)、
ぜひ友達に博物館の知られざる部分を話して、
自慢しちゃってください。

  (学芸員 坂本亮太)

「和歌山県の核となる博物館づくり事業」報告

【事業名称】
「和歌山県の核となる博物館づくり事業」
(平成27年度文化庁「地域の核となる美術館・歴史博物館支援事業」採択)

【事業主体】
 和歌山県立博物館施設活性化事業実行委員会(委員長:伊東史朗)
 事業協力:歴史資料保全ネット・和歌山(実行委員会構成団体)、和歌山県立博物館友の会(実行委員会構成団体)、和歌山県立和歌山工業高等学校、和歌山県立和歌山盲学校ほか

【事業目的】
 本事業の目標は、博物館機能の新たな活用のあり方を実践的に検討することで、従前の博物館の事業内容に留まらない、地域におけるより高度な課題に対応する施設とするための、汎用可能な方法を構築することです。
 「地域に眠る「災害の記憶」と文化遺産を発掘・共有・継承する事業」では、東南海・南海地震に伴う津波被害などが想定される地域の災害記憶遺産を調査した成果として、調査報告書の作成(県立博物館・文化遺産課・県立文書館と地元教育委員会で情報共有)と画像データの収集(県立博物館・文化遺産課・県立文書館で共有)を行いました。これによって、災害時に被災した文化財を保全する活動がより円滑に進められるようになったとともに、小冊子配布や学習会開催によって、災害時に被災する可能性のある県内住民に対し危機意識の啓発を通じた避難態勢構築を訴えた活動は、歴史資料を現代の生活の中へとフィードバックするための汎用性のある有効な方法といえます。
 「常設展音声ガイド多言語化事業」では、博物館を外国語話者に広く活用してもらうため、音声ガイドを英語・中国語・韓国語に対応させるための基盤作りを行うました。和歌山県立博物館独自の音声ガイドシステムを活用することで、即時の更新も可能で、かつ別の言語にもフレキシブルに対応できるノウハウを構築しました。
 「さわれる資料による文化財の保存・活用と博物館のユニバーサルデザイン化事業」においては、県立和歌山工業高等学校と連携して、全国的にも先進的な方法によって文化財のさわれるレプリカを製作し、博物館展示のユニバーサルデザイン化を促進するとともに、過疎地域の仏堂等の文化財の代替資料として、文化財の保存と地域の信仰環境の維持のための汎用可能な成功例として提示することができました。さわって読む図録についても、視覚に障害がある方への歴史学習の教材等として開発を続けてきましたが、他府県の博物館・美術館でも「和歌山方式」を追随して製作される事例が出てきており、一定の成果を上げているといえます。
 このように本事業において行った3つの事業については、地域の課題に当事者として即応しながら、他にない先端的な手法で文化財の活用方法を図ったものであり、和歌山県の核となる博物館としての、主体的、積極的、実践的な活動姿勢を提示することができました。

【事業内容と実績報告】
1、地域に眠る「災害の記憶」と文化遺産を発掘・共有・継承する事業
 本事業では、歴史資料保全ネット・わかやま(民間ボランティア組織)、和歌山県内の博物館施設等で構成される和歌山県博物館施設等災害対策連絡会議、東南海・南海地震に伴う津波被害が想定される市町村の防災担当部局・教育委員会、自主防災組織などと連携し、過去の「災害の記憶」を地域全体で共有し、継承していくことで、将来起こりうるであろう東南海・南海地震に対し、地域住民が自らの生命と財産を守っていく活動を支援する取り組みを行いました。同時に被災という事態を想定し、被災した文化財を保全する活動の前提となる被害想定地域の文化財の所在確認調査を行いました。すさみ町・串本町・太地町を調査対象地域としています。
 本事業による効果は、調査対象地域において9回の調査を行い、調査報告書の作成(県立博物館・文化遺産課・県立文書館と地元教育委員会で情報共有)と画像データの収集(県立博物館・文化遺産課・県立文書館で共有)を行いました。これによって、災害時に被災した文化財を保全する活動がより円滑に進められるようになったと考えています。調査対象地域の住民に対しては、小冊子『先人たちが残してくれた「災害の記憶」を未来に伝えるⅡ』(平成28年1月17日発行、2万冊)と現地学習会「歴史から学ぶ防災2015 -災害の記憶を未来に伝える-」のチラシ(2万枚)を、関係自治体の協力を得て、調査対象地域の全戸と県内の関係機関に配布しました。串本町とすさみ町では、「災害の記憶」の発掘と文化遺産の所在確認調査で明らかになった内容を住民に伝える現地学習会を実施しました(串本町は平成28年2月27日参加者65人、すさみ町は同年2月28日参加者72人)。参加者を対象に行ったアンケート調査から、発掘した「災害の記憶」を詳しく知らない参加者が8割以上いることが明らかになり、今回の事業に大きな効果があったことが確認できました。また、和歌山県立博物館で、コーナー展示「先人たちが残してくれた『災害の記憶』」(平成28年1月23日~3月6日)を開催し、今回の調査で明らかになった資料の一部を展示しました。入館者は2,722人でしたが、マスコミの報道が多数あり、入館者数以上の効果を得ることができました。
写真1調査風景2 P1060588調査風景3 P1040929現地学習会(20160228すさみ町)
左:調査のようす(1) 中:調査のようす(2) 右:学習会のようす

2、常設展音声ガイド多言語化事業
 本事業では、和歌山県の歴史・文化財の流れを紹介している和歌山県立博物館の常設展「きのくにの歩み−人々の歴史と文化−」における解説計画の中で、現在制作・運用している日本語版の音声ガイドシステムについて、多言語化をめざしました。当館では、音声ガイドを自主制作・運用しているため、シナリオ制作(翻訳)とナレーションを実施できれば、多言語化が容易に可能になる環境にありました。対象言語としては、英語・中国語・韓国語の3か国語で、翻訳・制作を実施しました。
 本事業は、昨年度に制作した外国人向けパンフレットとあわせて、和歌山県の歴史を紹介する当館常設展において、外国人向け(英・中・韓)の解説計画を充実させたもので、日本語表記の壁を、音声によりカバーすることで、近年増加している外国人観光者に対して、当館の展示を鑑賞してもらうためのツールの一つを開発することができ、利用者のユーザビリティを向上させる効果がありました。また、翻訳・ナレーションのみを委託すれば、既存の音声ガイドシステムを活用して、容易に外国語版を整備できるので、この方式をさらに別の言語で整備する際の、基本的なスタイルを確立することができました。

3、さわれる資料による文化財の保存・活用と博物館のユニバーサルデザイン化事業
 本事業では、視覚に障害のある人の博物館利用促進のため、和歌山県立和歌山工業高等学校や和歌山県立和歌山盲学校と連携してさわれるレプリカとさわって読む図録を作製し、利用者の誰もがレプリカや図録を通して楽しく学べる博物館のユニバーサルデザイン化を進めました。また和歌山県内所在の文化財のうち、盗難や災害等で被害を受ける可能性のある重要資料を県立博物館で保管するとともに、そのレプリカを作成して所蔵者へ提供し、伝来地域の環境変化を最小限に留めながら文化財を保存する方法を構築しました。3Dプリンターや特殊樹脂など最新の機器、技術を活用することで、資料の保存と活用の新たな方法を構築し、人と資料と場を結びつける、地域の核となる博物館づくりをめざしました。
 県立和歌山工業高等学校との連携で作製したさわれる文化財レプリカは、和歌山県立博物館企画展「仮面は語る」(11/10~12/6)で展示公開し合計3335人の利用者がありました。その後は博物館エントランスホールにおいて常時展示公開しています。資料の形を直接体感することで視覚障害者が情報にアクセスする手段として高い効果があり、かつ誰もが公平かつ柔軟に楽しめ、破損による影響も少なく、博物館展示のユニバーサルデザイン化を促進させる効果がありました。また紀の川市杉原薬師寺の薬師如来坐像と、海南市冷水海雲寺の文化財レプリカを作成し、実物は博物館で保管して現地にレプリカを安置しました。盗難や災害の被害から文化財を守りながら、信仰環境の変化を少なくする取り組みで、被提供者からは「お身代わりとして大切にしたい」「高校生がとても上手に作ってくれて、ずっと守っていきたい」等の意見があり、顕著な防犯、防災効果があったとともに、生徒の社会参画という点において高い教育効果がありました。県立和歌山盲学校との連携で作製したさわれる図録『絵でたどる熊野信仰の歴史』については、内容の平易化などの工夫で、さまざまな視覚障害者の郷土学習、美術学習の教材として作成することができました。全盲の利用者から「熊野川が激しく蛇行しているようすが実感できた」などといった意見があり、さわれる絵による学習効果が確かめられました。
PB130081.jpg PB200088.jpg DSC_0406.jpg
左:仏像のレーザー計測 中:3次元データの修正作業 右:実物(左)と3Dプリンター製の複製(右)

平成28年度職場体験① 貴志中学校

毎年恒例の職場体験(インターンシップ)が始まりました!

第1回目は和歌山市立貴志中学校です。
貴志中学校の生徒さん(男子生徒2名)が5月31日(火)~6月2日(木)の3日間、職場体験に来てくれました。

【初日(5月31日)】
まずは、恒例の朝礼での挨拶・自己紹介を済ませたあと、
博物館の展示見学・施設見学を行い、博物館はどんな仕事をしているところなのか、
ということを実際に見て知ってもらいました。
貴志中職場体験1

午後は、早速仕事をしてもらい、
博物館所蔵資料の整理作業(ナンバリング)を行いました。

【2日目(6月1日)】
2日目は、朝からすぐに仕事に取りかかりました。
秋の特別展「蘆雪潑溂(ろせつはつらつ)」にかかわり、
白浜町内の古文書の写真撮影を行いました。
前かがみになって撮影するのが大変だったようです。。。
貴志中職場体験2

午後は、館外へ出て夏休み企画展「きのくに人物百科-姿とことば-」にかかわる現地踏査。
徳川吉宗・南方熊楠生誕地の石碑を確認しに行きました。
貴志中職場体験4
(写真は徳川吉宗生誕地の石碑)
昭和14年(1939)に建てられたものであることがわかりました。

【3日目(6月2日)】
午前中は、収蔵庫内の掃除作業を行いました。
収蔵庫をきれいに保つことの大事さ、また広さも実感できたようです。
貴志中職場体験5

午後は、受付など来館された方々の対応をしてもらいました。
お客さんが来るたびに緊張していたようです。
貴志中職場体験6  貴志中職場体験7


最後に3日間の感想をまとめて、書いてもらいました(以下は一部抜粋)。

「この三日間で一番印象に残っているのが写真をとる作業です。
あの仕事は大変だったけど、終わったときの達成感はすごく大きかったです。
他にもあまり見たことがない物などを見せてもらって本当に感謝してます。」
「職場体験でここに来たのは、すごくよかったし、貴重な体験ですごい勉強になりました。
大変だったこと、おもしろかった事は、僕のこれからの人生で貴重な体験です。」

二人とも3日間お疲れさまでした。
けっこう大変な仕事もしてもらいましたが、これにこりず、
今度はお客さんとして、ぜひ遊びに来てくださいね。
 (学芸員 坂本亮太)

盗難被害を受けた知足院の文化財

【盗難被害を受けた知足院の文化財】
 平成28年(2016)3月後半~4月前半ごろに盗難被害を受けた、紀の川市南勢田知足院の文化財の所在情報についてご存じのことがありましたら、和歌山県立博物館へご連絡下さい。
 (電話:073-436-8670 FAX:073-423-2467 E-mail:admin@hakubutu.wakayama-c.ed.jp 担当 大河内)

知足院天部立像 正面知足院天部立像 側面知足院天部立像 背面DSC01656.jpg
木造天部形立像 1躯 紀の川市指定文化財
法量
 像 高   72.7  髪際高   65.3  頂―顎  16.6  面 長   8.7
 面 幅   8.0   耳 張   10.7   面 奥  13.0  肩 幅  20.3
 胸厚(右)  13.2  胸厚(左) 12.7   肘 張  26.8  腹 厚  13.2
 裾 張   21.5  足先開(内) 12.6  足先開(外)19.1     (単位㎝)
形 状 
 兜をかぶり、頭頂と前方に飾りをつける。瞋目し、閉口する。襟甲・胸甲・表甲・下甲・前楯・脛当をつけ沓をはく。鰭袖衣・袴・裙を着ける。天衣は両肩から腰帯をくぐり腹前でU字状に渡る。左手を屈臂し、右手を垂下する。腰を左にひねって右足をやや前にだす。
品質構造
 頭体、両手足も含めて広葉樹の一木より木取りする。白土下地の痕跡が若干残る。
保存状態
 両手先が欠失し、全体に虫損、朽損甚大。台座後補。
制作年代
 平安時代(10世紀)

※この像の他に5体が盗難被害を受けている。データなし。

【皆様へお願い】
 和歌山県では、平成22年(2010)から翌23年春に かけて、被害届が出されたものだけでも60件に及ぶ文化財の盗難被害が発生しました。また、それ以前やそれ以後も、文化財の盗難被害がやむことがありませ ん。そして、こうした盗難被害を受けた文化財のほとんどは、今も発見されないままとなっています。
 被害に遭った寺社や地域では、その地域の歴史そのものといってよい文化財の行方を思い、心労を重ねているのが実情です。こうした盗難被害を受けた文化財のうち、所蔵者よりご希望のあったものについて、その写真と基本データを、和歌山県立博物館のウェブサイト上に掲示しています。
 これらをご覧になって、もしお気づきの情報がありましたら、なにとぞ博物館にお知らせ下さい。善意の第三者のお手元にある場合も、なにとぞ、文化財の無事をお知らせいただきたく、心よりお願いいたします。 

その他の情報提供を求めている盗難被害文化財については[こちら]をご覧下さい。

大和守安定(富田宗兵衛安定)の剣、研磨後初公開!

熊野神社 剣
剣  富田宗兵衛安定(大和守安定)作 
江戸時代・寛永21年(1644) 全長72.6㎝(刃長56.0㎝)
熊野神社(紀の川市中津川)蔵 

 紀の川市中津川の山中に鎮座する熊野神社に伝わる大ぶりな剣です。紀の川市粉河の、西国三十三番札所第三番霊場粉河寺の境内にある、粉河地区の産土社である粉河産土社の祭礼・粉河祭において、神殿護衛のために中津川から祢宜16人が渡り奉仕する際に所持したもので、修験道と深く関わる中津川地域を象徴する文化財です。
 茎銘に「寛永廿一年極月廿八日 奉打富田宗兵衛安定造之/大日本国補陀落山粉河寺丹生大明神御剣」とあり、のちに大和守を名乗る名工安定の、初期の作品と判明します。刀剣研究の上で全く知られていなかった新資料で、これまで全体が厚い錆で覆われていましたが、このたび研磨され、本来の輝きを取り戻しました。
 安定は元和4年(1618)に紀伊国で生まれており、この剣は26歳の時の作となります。「打奉」「丹生大明神御剣」と銘を切っているように、紀の川流域で広く信仰される女神・丹生都比売命(にうつひめのみこと)を護衛するための神剣として、若き安定が渾身の思いで制作したひとふりであったといえるでしょう。
 本剣を作った翌年、正保2年(1645)に安定は大和大掾の官位を受領し、慶安2年(1649)までには江戸に出て、名工としての地位を築き上げていきます。若き安定の紀州時代を代表する優れた剣を、ぜひ間近にご覧下さい、

特別陳列「初公開・粉河寺の千手観音立像―粉河の名宝とともに―」
 平成28(2016)年6月11日(土)~7月10日(日)
 →展覧会の詳細はこちら
※企画展「防ごう!文化財の盗難被害」を同時開催します。

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